作家Q&A:上峯 敬

 

タイトル作品"静カノ海"ではコラージュのような編集が印象的です。撮影素材はどのくらいの分量があったのですか?そしてまた、編集作業はどれくらいの期間行われたのでしょうか。
サイレント作品にするというアイデアは最初からありましたか?

撮影素材は多いのか少ないのかわかりませんが60分のDVテープに7本くらいだったと思います。
その内2本は小型カメラの撮りっぱなしの素材だったのでメインは5本ぐらい。
実はサイレント作品というアイデアはこの小型カメラからのアイデアです。
当初カード型の小型カメラで隠し撮りのような撮影方法を考えていたのですが、このカメラのマイクがあまり音質が良くなくて作品には使えそうにありませんでした。それで音をどうするかと考えた時に別でマイクを用意するのも1人での撮影なのでまどろっこしいのでいっそサイレントが良いかもと。
実際にはほとんどの素材はハンディーカムで撮影されたものになりましたのでもちろん音もあるのですが、サイレントのまま編集しました。
編集作業は2004年1月の撮影時からはじめ、断続的に続いて4月に1ヶ月間ぐらい、かなりつめて編集して5月の頭頃に完成したように記憶しています。

併録されている"-in"はエフェクティブな映像作品ですが、その後に作られた""12/"や"静カノ海"は、ほとんどエフェクトを使用していません。この頃、何か心境の変化などがあったのでしょうか?現在、エフェクティブな表現についてはどのように考えていますか?

"-in"をつくった頃はCGを使用した映像表現の勉強をしていたのですが絵コンテやレンダリングの待ち時間などのプロセスが性に合わず、落書きをするように感覚的無意識的に映像作品を作りたいという所から始めました。
短時間で思いついたり偶発的にできるイメージの断片を作りためて、古い8ミリフィルムをベースに感覚的に編集したのが"-in"です。"12/"を作るときにはこのイメージの断片をつくるプロセスも何かエネルギー効率が悪いように思いハンディーカムで撮った素材をそのまま使って同じように感覚的に偶発性を優先して編集しています。
しかし、エフェクティブな表現はそもそも大好きでCG表現等をとりまく環境も日々変化しているので何らかの形で表現方法に取り入れられたら良いなといつも思っています。

"静カノ海"がリリースされて以降、どのような活動をされていましたか?
また、現在制作中の作品や、興味の方向を教えてください。

リリース後はグループ制作などによる割と実験的な制作活動をしていました。
現在は時間や夢の実存について興味があります。
個人的な視点からこの事についてアプローチできないかなあと考えています。
出来るだけ作為的でない方が良いようです。

上峯敬 Q&A
2008年6月
構成:SOL CHORD 

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