sc-009 『安楽島』鈴木 光
鈴木光の作風は、まるでフィクションのように俄かには信じ難い、だが紛うかたなき事実真実を、再現形式も交えた自由で大胆なドキュメンタリー的手法で撮る、というものである。『安楽島』は、その中でも最も成功した、傑作と呼ぶべき作品である。最初にこれを観たときの驚きは忘れられない。コレって本当の話なの?思わず鈴木君に訊いてしまった程だ。勿論、ホントに本当だった。だが、この驚きは事実の力だけによるものではない。鈴木光 の視線が、フィクショナルなドキュメントの力を増幅しているのだ。
佐々木敦(批評家)
[作家コメント] 鈴木光 SUZUKI HIKARU
2011年に制作した作品 安楽島(36min) は、2008年に制作したGOD AND FATHER AND ME(36min)という自己のセルフドキュメンタリーの後に作ったものです。自分にとって必要なものは何か?欠けているものを作品で埋め合わせていく、それが必要でした。1作目のセルフで試みたことは、ただ純粋に撮りたかったものを撮ったと思っています。そして、この安楽島は、そこから映画という問いへと一歩足を踏み出した形で物語が描かれていきます。それは、真実の話を役者が演じるという形式から成り立っているからです。
この映画がDVDとして鑑賞者であるあなたのもとに届いて、見て下さる機会が生じたなら、それはあなたというパーソナルな存在・起源そのものにアクセスされ、意識の深いところで自分自身との対話が生じるでしょう。私自身、それをとても期待してこの作品を制作しました。私は、あなたにこの作品が届くことを願っています。
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家族四人の顔がそっくりな齋藤家。
その愛くるしいそっくり家族が穢れ朽ちて行く世俗と折り合いをつけながら休日毎に家族の「営み」として続けている「祭ごと」を「休日映画」とその家族も呼ぶと聞いた。
父として作家として齋藤正和が時に過剰な技術を駆使しても尚、家族の生は聖なる姿を失わず、単純なくせに複雑なふりするデジタル技術を凌駕してみせる。聖と俗を結ぶこの家族の「政」、その「政」こそ、メディア原始の姿と信じて疑わない。
本作を契機に多くの家族がそれぞれに個々の「政」を営まれはじめることを願う。俗の底さえ破り抜け落ちた「いま」のメディアと呼ばれるものから、出来るだけ遠くに、見えなくなるまで遠くに離れ、原始の姿にもう一度、生まれ変わる為に。
「休日映画」は断崖に立つ私に希望を持たせてくれた大切な作品となりました。
仙頭武則 (映画プロデューサー/監督/名古屋学芸大学・教授)
[作家コメント] 齋藤正和 SAITO MASAKAZU
2009年の第一子誕生を機に、家族を継続的に記録したいと思いました。制作の指針として、撮りためた映像素材を後から見返しじっくり時間をかけて1本の映像を制作するのではなく、スケッチのようにさっと撮影・編集し、インターネット上に随時公開していくライブ感を重視しました。そのことで短編・更新・映像を群として扱うなどネットワークを利用する映像のありかたを考えたいと思いました。
ネット公開が前提の作品なので、PC上で任意の順で動画を選び鑑賞することを想定していましたが、今回のDVDリリースにあたりこれまでの短編素材から使用するものを選び再編集を施し、新たな素材も加えながら上映という鑑賞形態に即した一本の映像作品としました。
個人の家族のスケッチがどの程度普遍性を持ち得るのかは甚だ疑問ではありますが、それでもどこかに共感を得る余地があることを期待して。
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ソルコードの発売元が変更になります 20 Oct.'15
ソルコードの商品は、第四期からエルデプレス(erde.press)より発売となります。
これまでの商品も継続してエルデプレスより販売されます。
第四期リリース作品の情報はこちらからご覧ください。
2015年6月2日から7日までドイツのフランクフルト市にて「ニッポン・コネクション」が開催されます。
この日本映画祭は1999年に誕生し、今年で15回目を迎えます。
ドイツ国内からだけでなく、世界各地から約1万6千人の観客が来場します。
鈴木光さんの短編作品を集めた特集上映”Hikaru Suzuki Special”が6月6日に開催されます。
Nippon Connection “Hikaru Suzuki Special”
2015.06.06 12:00〜
Naxoshalle
Waldschmidtstr. 19
60316 Frankfurt-Bornheim
http://www.nipponconnection.com/program-detail/hikaru-suzuki-special-en.html
また、プログラム"In & Out of Japan Vol. 2"では有川滋男さんの「Am I Dreaming of Others, or Are Others Dreaming of Me?」が上映されます。
2015.06.07 12:30〜 Naxoshalle Kino
http://www.nipponconnection.com/program-detail/in-out-of-japan-vol-2-en.html
イメージフォーラム・フェスティバル2015 にて
大木裕之 有川滋男 前田真二郎 鈴木光の作品が上映されます。 01 May.'15
松前君が美になるための回転 大木裕之
http://imageforumfestival.com/2015/archives/333
AM I DREAMING OF OTHERS, OR ARE OTHERS DREAMING OF ME? 有川滋男
http://imageforumfestival.com/2015/archives/345
羊飼い物語/名古屋 2014 [Shinjuku2009&Ogaki2010 MIX] H.584(前田真二郎+鈴木光+松島俊介)
http://imageforumfestival.com/2015/archives/310/
※各作品の上映日はリンクをご参照ください
イメージフォーラム・フェスティバル2015
東京 :4/28(火)〜5/6(水)パークタワーホール / シアター・イメージフォーラム
京都 :5/16(土)〜5/22(金) 京都シネマ
横浜 :5/29(金)〜5/31(日) 横浜美術館
福岡 :6/3(水)〜6/7(日) 福岡市総合図書館
名古屋:6/24(水)〜6/28(日) 愛知芸術文化センター
WEBマガジンARTSCAPE にて紹介されました 26 Apr.'14
『映像の交換性──3.11を契機として制作された映画・映像について』
テキスト:阪本裕文(映像研究)
に、"BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW"がとりあげられています。
http://artscape.jp/focus/10098364_1635.html
第四期リリース発売時期延期のお知らせ 27 Sep.'13
2013年夏リリースを告知しておりました SOL CHORD第四期 二作品について、発売時期を延期いたします。
発売日につきましては、改めて当ウェブサイト上でご案内いたします。
イメージフォーラム・フェスティバル2013 にて“BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW Omnibus 2011-2013″ が上映されます。
イメージフォーラム・フェスティバル2013のサイトへ>>
上映スケジュール:
東京 4/28 13:45- 5/5 18:45- (パークタワーホール)
京都 5/19 19:00- (京都シネマ)
福岡 6/7 16:20-(福岡市総合図書館)
名古屋 6/16 11:30-(愛知芸術文化センター)
<IFF 2013フライヤーより>
映像作家・前田真二郎の指示書による映像制作を呼びかけた本プロジェクトは、山形国際ドキュメンタリー映画際、恵比寿映像祭、文化庁メディア芸術祭など多数の映画祭で話題を呼んだ。現在まで集まった60を超える作品からセレクトされた最新のイメージフォーラム・フェスティバル・ヴァージョンを上映。現代美術家の高嶺格やアニメーション作家の若見ありさなど映像の領域を超えて作家が参加している。
"BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW"が、
第16回文化庁メディア芸術祭 アート部門で優秀賞に選ばれました。
第16回文化庁メディア芸術祭ウェブサイトの詳細ページを開く>>
2013年2月13日から24日までの12日間、国立新美術館(東京・六本木)での第16回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展で、『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW』(ウェブ)が展示されます。詳細>> [終了しました]
また、2月14日 20:10〜 サテライト会場、シネマート六本木にて、『BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW Omnibus 2011- 2012』が上映されます。
SOL CHORDより、前田真二郎(BYT監修、当レーベルスーパーバイザー) + 岡澤理奈(アートディレクション)がトーク出演します。(予約受付期間 1月28日〜2月11日)詳細>> [終了しました]
2011 September ◆"BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW"
ウェブサイトが新たに公開されました
>> http://solchord.jp/byt
2011 April ◆"BETWEEN YESTERDAY & TOMORROW"がWEB公開
(企画・SOL CHORD 発起人・前田真二郎)
たくさんの映像作家が参加します >> http://solchord.tumblr.com/
第三期リリース作家 有川滋男情報 June.'09
第三期リリース作家、有川滋男さんの作品が、イメージフォーラムフェスティバル2009にて
寺山修司賞を受賞しました!
また、ヴェネチアビエンナーレのsouvenir artという企画展示に参加します。
有川滋男ウェブサイト : NEWS http://back2now.org/news.html
映像作品募集!
SOL CHORDでは次期リリースに向けて作品を募集しています。これまでのリリース作品やレーベル・カラーに共感する映像作家の方は、メールにてご一報ください。
一同、お待ちしています。
※応募作品や作者データの取扱いについては、十分に注意してすすめています。
ご不明な点はお気軽にメール info [ at ] solchord.jpにて問い合わせください。